皆さんこんばんは。
最近職場を出たら高確率で雨が降ってくる
ヒデナリズムこと東秀也です。
タイム感を良くするトレーニング
前回の記事でやんわりですが、タイム感とリズム感について解説させてもらいました。
そしてそれぞれの感覚には優れている方とそうではない方がいるという事も少し書かせていただきました。
それには、持って生まれた感覚、音楽経験や運動経験の有無、聴いてきた音楽の種類、等色々な要素が関係してきます。
ただ前回の最後にも少し書きましたがタイム感、リズム感はトレーニングによって向上させる事が可能です。
私自身もかなりタイム感、リズム感共に悪いタイプでした。
が、トレーニングによってかなり改善されたのを感じています。
「自分はリズム感が悪いな~」と感じている方は試してみて下さい。
タイム感が悪い理由
まずは「なぜタイム感が悪いのか?」という事を知ることが重要だと私は思っています。
上にも書いたように私はかなりタイム感が悪いタイプでした。
そこで当時、音楽の専門学校に通っていた私はダンスをしていた友人にリズムの取り方について聞いてみました。
すると友人は「8分音符と16分音符」でリズムを感じている、というような内容の話をしてくれました。
その話で私は
裏拍というものの重要性を知りました。
裏拍というのは
1と2と3と4と
と8分音符を数えた際の「と」の部分の事です。
今でこそネットで調べれば親切な記事がいっぱい出てきますが、当時の私にググるという機能は付いていなかったので、私には有難い情報でした。
そして私は「自分のタイム感が悪いのは4分音符でリズムを取って音の長さが適当になっているから」という結論を出しました。
実際にその部分に気をつけてトレーニングしてくいくとタイム感は改善されていきました。
そして皆さんにレッスンさせてもらう立場になって、私と同じように4分音符でリズムを取って音の長さが適当になってしまう方が多いということを知りました。
この記事が少しでもそういった方のお役に立てば幸いです。
では実際のトレーニング法を解説していきましょう。
裏拍を感じる
私はレッスンの際、タイム感の説明をする時によくスーパーマリオの話を出します。
スーパーマリオは穴に落ちてしまったり敵に当たってしまうとゲームオーバーになってしまいます。
その穴や敵を飛び越える際に、大きく飛べば飛ぶほど着地地点が思っている所からずれやすくなり、着地するはずのブロックに着地できずに穴に落ちてしまったり、敵の目の前に降りてしまって敵に当たってしまったりするものです。
これはリズムでも同じで、1つの音符を長く感じるほど着地地点が分からず音符の長さは曖昧なものになります。
ですのでまず最初にやるべき事は
裏拍の存在を感じる事で短くリズムを取れるようになる!
です。
ここからは実際にやった方が早いと思うので練習に入っていきましょう。
練習法 1
まずはメトロノームを鳴らしていきましょう。
最初はゆっくりな方がいいのでBPM60~70ぐらいが良いと思います。
すると
「ピッピッピッピッ」や「カッカッカッカッ」
等の音が鳴ります。
普通はこれを
「1 2 3 4」と数えると思いますが今回は
裏拍(ピッと鳴っている間)に「と」を入れて
「1と2と3と4と」と数えましょう。
そしてその「と」の部分に音を入れていくのが最初の練習です。
手拍子でやってもかまいませんがドラムセットに応用する事を考えてハイハットで行います。
譜面にするとこんな感じですね。

譜面上の▲がメトロノームの音です。
ポイントは毎回同じタイミングで叩き続けられるようになることです。
ハイハットが速くなったり、遅くなったりしてしまうということは裏拍をしっかり捉えられていないことになります。
ですのでできるだけ「1と2と3と4と」とイメージしながら、または、言いながら練習するようにし、「と」の部分にハイハットが入るよう意識しましょう。
それが出来る様になったら次のステップに進みましょう。
練習法 2
次の練習もまずはメトロノームを鳴らしていきます。
これも最初はゆっくりな方がいいのでBPM60~70ぐらいが良いと思います。
ここでも上の練習と同じく「1と2と3と4と」と数えます。
そして上の練習では裏拍(と)の部分にハイハットが入るように練習しましたが、今回は「1 2 3 4」のところにハイハットが入るように叩き裏拍の部分にメトロノームがなるように練習します。
楽譜にするとこんな感じです。

上の練習ではメトロノームの音を聴いてからハイハットを叩く形になるのですが、この練習では自分がハイハットを叩いた後にメトロノームの音が聴こえる形になります。
似たように聞こえるかもしれませんが、この違いが非常に重要なポイントです。
上の練習のようにメトロノームの音を聴いてからハイハットを叩くやり方では、「音を聴いてから叩く」という動きにしかなりません。
この動きでは「音を聴いてからタイミングを合わせ叩いている」だけになってしまい実際に自身でタイミングを計り叩いているわけではありません。
それではタイム感の向上は望めないと私は考えています。
この練習のように自分が叩いた後にメトロノームの音が聴こえるようにする事で自分の演奏にメトロノームが後から付いてくる形になります。
それにより「自身でタイミングを計り叩く」事になり、音符のの長さを長く感じている、短く感じている等、自分のタイム感の癖がよくわかるようになります。
そして自分のタイム感の癖を知り、練習を繰り返していくことによりタイム感を向上させていくことができます。
最初は裏拍のメトロノームが一定のタイミングで聴こえてきませんがゆっくりなテンポで続けていくうちに慣れていくので焦らずにじっくり続けましょう。
練習法 3
練習法の2までができるようになったら次は裏拍を意識しながらリズムを叩いてみましょう。
次の譜面を演奏しましょう。

基本的な8ビートのリズムの裏拍にメトロノームが鳴るように演奏します。
ポイントは上の練習と同じで裏拍のメトロノームが均等になるように意識して練習することです。
最初はできるだけゆっくりなテンポから初め、できるようになったら徐々にテンポを上げていきましょう。
この練習を繰り返し行うことによって裏拍にメトロノームの音を鳴らさなくても裏拍を意識する事ができるようになっていきます。
そして裏拍を意識することによりタイム感が向上し、タイム感が向上することによりドラムの演奏の安定感も格段に向上するので「タイム感に自信がない」という方ほどここまでの練習法は全てできるようになることをおすすめします。
最後に
ここまで順番にタイム感を良くしていくための練習法を紹介してきましたが、ここで解説した練習法ができたからと言ってすぐにタイム感が良くなるわけではありません。
最初にも書きましたがタイム感の優劣には色々な要素が関係しています。
その色々な要素から出来上がっているタイム感を少しの練習のみで変化させていくのは難しいと私は思っています。
ですので今回解説した練習法を実践した方は、できるだけ長いスパンで今回の練習法を続けるようにしてください。
そうすることによって自身のタイム感が向上したことに気が付く時が来るので、それまでは続けることおすすめします。
では今日はここまで!!
最後まで読んでいただいてありがとうございました!!
ドラムに関する質問やリクエスト等ありましたらお気軽にお問い合わせください。
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